「パートの通勤時間が片道30分~40分かかりますが、遠いでしょうか?」
良さげなパート先が見付かったけれど、自宅から離れており思ったより通勤時間がかかってしまう。
この通勤時間は世間一般でみれば許容範囲なのか?そうでないのか?
このぐらいの通勤時間なら妥協して、パートのお仕事に就いた方がいいのではないか?
などなど、
このように通勤時間に関する判断基準がむずかしく、あと一歩のところでパート先を決めるかどうか悩んでいる主婦の方が多い印象です。
この記事を読めば、何を基準に通勤時間の良し悪しを決めれば良いかが明確に分かります。^^
パートの通勤時間:時給から考える
1つシュミレーションをしてみます。
例えば、ここでは分かり易く以下の条件でパート募集があったとします。
【時給1,000円】の募集、
1日の勤務時間は4時間、
通勤時間は片道2時間
この場合、会社から支払われるお給料は日当4,000円(1,000円×4時間)になります。
そして、片道2時間なので往復4時間の通勤時間として「あなたの時間」が拘束される事になります。
このパート先に行って帰ってくるまで、合計8時間(勤務時間4時間+通勤時間4時間)費やしました。
上記より、実質的な時給に換算すると僅か500円(日当4,000円÷8時間)という事になります。
片道2時間は極端な例でしたが、時給の考え方としては勤務時間だけではなく、あなたの貴重な時間を拘束される「通勤時間」も加味して考えることが重要です。
パートの通勤時間別【実質時給】
さきほどの例と同じく、【時給1,000円】の時の「勤務時間」と「通勤時間」別に、「実質時給」を一覧表形式でまとめてみました。
通勤時間によってどれぐらい実質時給が目減りするかの参考にしてみてください。
通勤時間(片道) | 勤務時間 | |||||||
1時間 | 2時間 | 3時間 | 4時間 | 5時間 | 6時間 | 7時間 | 8時間 | |
15分 | ¥667 | ¥800 | ¥857 | ¥889 | ¥909 | ¥923 | ¥933 | ¥941 |
30分 | ¥500 | ¥667 | ¥750 | ¥800 | ¥833 | ¥857 | ¥875 | ¥889 |
45分 | ¥400 | ¥571 | ¥667 | ¥727 | ¥769 | ¥800 | ¥824 | ¥842 |
60分 | ¥333 | ¥500 | ¥600 | ¥667 | ¥714 | ¥750 | ¥778 | ¥800 |
90分 | ¥250 | ¥400 | ¥500 | ¥571 | ¥625 | ¥667 | ¥700 | ¥727 |
120分 | ¥200 | ¥333 | ¥429 | ¥500 | ¥556 | ¥600 | ¥636 | ¥667 |
※表中の数字は実質時給
【 日当 ÷ 拘束時間(勤務時間+通勤時間)】
「時給1,000円」って聞くだけでは、通勤時間によってここまで損してるとは気付きにくいよね~
そうですね。できるだけ通勤時間は短く、片道15分以内の職場を探すのがおすすめです。
任意の時給や通勤時間で調べてみる。
→実質時給自動計算フォーム
パートの通勤時間【実態調査】
株式会社リクルートジョブズによる実態調査のデータより引用します。
[2016年調査]
Q.あなたの職場までの通勤時間について最もあてはまるものをお選びください。
(単一回答、対象:既婚、子供あり、23~52歳、パート・アルバイト就業者)
2位 21.5% 自宅から徒歩圏内
3位 20.2% 自宅から電車、バス、車で15分以内
このトップ3を合計すると、69%ものパートタイマー(既婚、子供あり、23~52歳)が15分以内の職場を選択している事が分かります。
この結果はとても合理的で納得がいきます。
パートのお仕事の他にも家事・炊事・子育てなど、大事なお仕事があると思います。約7割の人たちは時間を有効に割り当てることができていると言えますよね。
いま気になっている職場が、通勤時間30分、40分、50分圏内で悩んでいるなら、一度この実態調査と照らして考えてみてください。
パートの通勤時間:通勤手当
通勤時間が短い方が実質的な時給に利いてくる事は上記説明のとおりです。
通勤時間が短い方が良い金銭的な利点がもう1つあります。それは通勤に掛かる交通費です。
多くの職場では「通勤手当」が支給されますが、まだまだ支給無しの会社もありますし、交通費支給には上限を設けている会社も多いです。
会社からの支給額が不足する場合、上記の【実質時給】からさらに損することになってしまいます。
1日だと数百円の交通費も1ヵ月単位だとばかになりません。求人募集を見る時はしっかりとチェックしていきましょう。
と思ってはいけません。
パートの通勤時間:まとめ
いかがでしたか?さいごに箇条書きでまとめます。
通勤時間も拘束時間として考える。
日当を拘束時間で割った【実質時給】を確認する。
世間一般のパートタイマーの69%は通勤時間15分圏内で働いている。
「交通費支給額」が実費交通費を全額カバーされるか確認する。
ここまで読んで貰えたら、数値で裏付けされた明確な判断基準が持てたと思うので、記事冒頭の「片道30分~40分」で悩む事はもうないかと思います。
東京や大阪など都市圏ではこの判断基準でパート探しをすればいいのですが、地方だと15分圏内にそもそも職場がないことも考えられます。
そのような場合、パートの通勤時間別【実質時給】を見返してもらい、何分の通勤時間までなら許容できるか、よく確認したうえで検討してくださいね。
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