「パートと派遣どっちが得なんだろう?時給や働き易さで良い方を選びたい。」
そう考えるパート勤務の主婦が増えています。
現在パート勤務していて転職を検討中のあなたは、次は派遣としてパートする方が良いかも知れません。
このページでは、大事な時給だけでなく、働き易さも含めた比較形式でパートと派遣について掘り下げます。
最後まで読んで貰えれば、自分にあったお得な雇用形態で次の職場に移る事ができますよ。^^
パートと派遣どっちが得?【8項目比較】
パートvs派遣:交渉事
パートと派遣で大きく違うのは雇用主の違いです。
パート雇用の場合、あなたは雇用主と直接労働契約を結びます。
派遣の場合、あなたは派遣元会社と労働契約を結びます。派遣元会社は派遣先会社と労働者派遣契約を結びます。
派遣の場合だと、あなたと派遣先会社の間で直接労働契約を結んでいませんので、交渉事は派遣元会社を通じて行う事になります。
働いてみて言いにくい事がある場合でも、派遣元会社でワンクッション入れる事ができるので直接雇用より言い易いと言えます。
パートvs派遣:業務内容の明確さ
派遣の場合、業務内容が労働者派遣契約のなかに記載されます。
事前に取り決めたこと以外の業務指示を受けた場合、契約外のことであれば断る事ができます。
対して、パートにはそこまで業務内容が詳細に記された契約書がないのが一般的です。
上司から指示があれば幅広い業務に対応していく必要があります。
パートvs派遣:雇用期間の違い
パートでは有限の雇用契約を結ぶ所もありますが、無期限の雇用契約という所も少なくありません。
対して派遣は有限の雇用契約しかありません。3ヵ月~6ヵ月程度の期間で契約する事が殆どです。
もともと期間限定で働きたい人は有限の雇用契約の方が、退職の際に気を使わなくて済みますね。
パートvs派遣:雇用の安定度
会社が業績不振に陥ったとき、従業員の雇用を解除していく優先度は、
派遣社員→パート社員→契約社員→正社員、の順番と考えられます。
このあと出てきますが、同じ期間で比べた時、派遣は直接雇用のパートに比べてコストが高いためです。
派遣もパートも人員削減の対象になりがちですが、比較的に派遣の方が切られやすいと言えます。
パートvs派遣:時給比較
結論から、派遣の方が時給は高い傾向にあります。理由として派遣は「即戦力」として求められているためです。
それでは、お待ちかねの時給比較です。
まずは厚生労働省の賃金調査結果から見てみましょう。
パートの時給:厚生労働省データ
出典:厚生労働省HPより
全国調査(月別結果)【毎月勤労統計調査】2019年2月分結果確報より抜粋。
※概算時給換算という列を当サイトで追加改変。計算式は『現金給与総額÷総実労働時間』とし、残業代のレート計算を無視しています。
あくまで概算になりますが、業種別のパートの時給イメージが掴めると思います。
パートタイム労働者 | 概算時給換算 | 現金給与総額 | 総実労働時間 | 所定内労働時間 | 所定外労働時間 | 出勤日数 |
---|---|---|---|---|---|---|
単位 | (円) | (円) | (時間) | (時間) | (時間) | (日) |
調査産業計 | 1,166 | 95,155 | 81.6 | 79.2 | 2.4 | 14.2 |
製造業 | 1,045 | 116,511 | 111.5 | 107.1 | 4.4 | 17.4 |
卸売業,小売業 | 1,054 | 93,172 | 88.4 | 86.2 | 2.2 | 15.5 |
飲食サービス業等 | 1,040 | 71,882 | 69.1 | 66.6 | 2.5 | 12.4 |
教育,学習支援業 | 1,652 | 87,730 | 53.1 | 51.9 | 1.2 | 10.2 |
医療,福祉 | 1,469 | 112,356 | 76.5 | 75.4 | 1.1 | 13.6 |
その他サービス業 | 1,169 | 103,441 | 88.5 | 85.6 | 2.9 | 15.2 |
教育、学習支援、医療、福祉関係の時給が高いですね。
全業種ひっくるめた、パートタイム労働者の時間当たり給与の正確な公表値は、
1,157円(2019年2月)です。(上表の「調査産業計」の概算は1,166円なので9円の誤差)
派遣の時給:(株)リクルートジョブズのデータ
厚生労働省のHPでは派遣社員の時給を見つけることができなかったので、(株)リクルートジョブズのHPを参照しました。
「出典:(株)リクルートジョブズホームページ 」
ここでは求人募集時点での平均時給を業種別にデータ化してくれています。
まずはパートの平均時給から。関西で検索しました。
厚生労働省の全国データ(2019年2月)の「卸売業,小売業」は1,054円です。
次はこちら。
厚生労働省の全国データ(2019年2月)の「製造業」は1,045円です。
ですが、滅茶苦茶かけ離れていない数字が出ているのが分かります。
よって、この先は(株)リクルートジョブズのデータをベースに派遣の時給の話を進めます。
アルバイト・パート募集時の平均時給調査(三大首都圏)
1,044円
派遣スタッフ募集時の平均時給調査(三大首都圏)
1,629円
その差、1.56倍です。やはり即戦力を求められる、派遣の時給の方が高いというデータです。
パートvs派遣:休みやすさ
勿論、体調不良や家族の介護など、どうしようもない理由があればパートでも派遣でも関係なくお休みは貰えます。
ただし、先ほどの時給を見ても分かるとおり、シフトに穴をあけたときのインパクトは派遣の方が大きいのが一般的です。
そういう意味では、失礼な言い方になってしまうかも知れませんが、パートの方が少しだけ休みやすいと思います。
パートvs派遣:チェンジがある
派遣の場合は時給が高い分、評価結果がダイレクトに契約更新 or 終了に影響します。
派遣先会社の期待に沿えなかった場合、契約更新はされず、別の派遣にチェンジされる可能性が常につきまといます。
そういう意味では時給は低いものの、パートのほうが安定感はあります。
パートvs派遣:仕事の探しやすさ
パートだと自力で求人に応募し面接を受けに行く必要があります。
対して派遣は、派遣元会社が自分に合った派遣先会社を探してきてくれます。
楽なのは後者ですが、ピンポイントでこの職場で働きたいと思っても、その会社が派遣ではなく直接雇用のパートしか募集していないケースもあります。
どうしても派遣の方がコストがかさむので、小規模な会社では派遣の募集は少ないでしょう。
パートと派遣どっちが得?手に職がある専門職なら断然派遣がいい
ここまで客観的にパートと派遣を比較してきましたが、手に職がある専門職の場合は派遣の方が圧倒的に稼げます。
先ほどの厚生労働省のデータにもあったとおり、専門職の時給は一気に跳ね上がります。
しかも、先ほどの厚生労働省のデータ表は直接雇用のパートのデータです。
それに、(株)リクルートジョブズのデータを参考にした、係数 1.56倍(派遣の時給÷パートの時給)を掛けてみれば、もう分かりますよね?
手に職があってガッツリ稼ぎたい人には派遣がおススメですよ。
専門職の一例を挙げてみます。(この他にも沢山あると思います)
パートと派遣どっちが得?比較表まとめ
いかがでしたか?
最後に比較表形式でまとめます。次の職場をパートでいくか、派遣にするか参考にしてくださいね。
パート | 派遣 | |
---|---|---|
交渉事 | 雇用主と直接交渉 | 派遣元会社から交渉 |
雇用期間 | 無期限or有限 | 有限 |
業務内容 | やや不明瞭 | 明瞭 |
時給(1)一般職 | 低い | 高い |
時給(2)専門職 | 高い | かなり高い |
休み易さ | やや休み易い | やや休み難い |
チェンジ | 基本なし | 基本あり |
仕事の探し易さ | 自分で探す | 派遣元会社が探す |
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今のパートを辞める前に有給休暇の取得を忘れないでくださいね。
退職金規定についても確認しておきましょう。
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