パートの退職金はいくら貰える?制度別に計算してみた。

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パートのお金事情

「いまパートを辞めたら、退職金はいくら貰えるのだろうか?」

そんな疑問を抱いたことはありませんか?

退職金が「出る・出ない」、については会社の「就業規則」「雇用契約書」によるので、ここでは退職金が出る前提で話を進めます。

パートでも退職金が貰えるかどうかは、こちらの記事を参照。

パートの退職金について。貰える条件とタイミングは?
「パートでも退職金ってもらえますか?」 という疑問を持つパートさんが後を絶ちません。 この記事では、パートにおける退職金...

この記事を最後まで読んで、会社が採用している退職金制度別に概算でいくら貰えるか確認してみましょう^^

パートの退職金制度の種類

退職金制度は会社の任意の制度です。〇〇の退職金制度を使用しなさい、というような決まりはありません。

ここでは一般的に利用されている代表的なものをいくつか紹介します。

パートにも支給されるケースがある退職一時金制度

勤続年数や職責・ポジションなどにより決められた「一時金」を退職時に一括で受け取る制度のことです。

最低勤続年数が定められているケースが多く、その場合は勤続年数が所定の年数に達していないと支給されません。

また、会社の任意の制度である事から、会社の規模によって金額は異なり、退職金の計算方法など就業規則で定められています。

パートでも退職金が貰えるかどうかは、こちらの記事を参照。

→パートの退職金について

パートでも加入できる中小企業退職金共済制度

中小企業退職金共済制度(略して中退共制度)について概要を説明します。

加入できる会社は、従業員の人数と資本金のいずれかが一定数の範囲内であることと決められています。

下表を参照し、パート先の会社があてはまるようなら中退共制度に加入している可能性があるので、確認してみましょう。

業種 常用従業員数 資本金
一般業種 300人以下 3億円以下
卸売種 100人以下 1億円以下
サービス業 100人以下 0.5億円以下
小売業 50人以下 0.5億円以下

中退共制度の掛け金

会社の全額負担で毎月、従業員の退職金の積み立てを行います。

掛け金は「選択制」になっており、フルタイムとパートタイムで金額が異なります。

フルタイム従業員向け掛け金
月額掛け金の選択肢(フルタイム)
5,000円 6,000円 7,000円 8,000円
9,000円 10,000円 12,000円 14,000円
16,000円 18,000円 20,000円 22,000円
24,000円 26,000円 28,000円 30,000円
パートタイム従業員向け掛け金

短時間労働者向けに「2000円、3000円、4000円」という選択肢が追加されます。

短時間労働者の定義として、以下2点を満たす労働者を指します。
1) 1週間の勤務時間が30時間未満であること。
2) 1週間の所定労働時間が同じ会社の通常の従業員より短いこと。
月額掛け金の選択肢(パートタイム)
2,000円 3,000円 4,000円
5,000円 6,000円 7,000円 8,000円
9,000円 10,000円 12,000円 14,000円
16,000円 18,000円 20,000円 22,000円
24,000円 26,000円 28,000円 30,000円

中退共制度の退職金支給額

退職金=(1)基本退職金+(2)付加退職金

(1)…掛け金月額、納付月数に応じて、予定運用利回り1%として設計し定められた金額。
※予定運用利回りは法改正により変わる事がある。

(2)…実運用利回りが予定運用利回りを上回ったときに加算される。

パートの基本退職金額表(中退共制度)

短時間労働者向けの「2000円、3000円、4000円」の特例掛け金を基準とした場合、勤続年数(=納付年数)に応じて支給される基本退職金を一覧表にまとめました。

※納付年数が1年未満のときは支給されません。

納付年数 特例掛け金月額(円)
2,000円 3,000円 4,000円
1年未満 0円 0円 0円
1年 7,200円 10,800円 14,400円
2年 48,000円 72,000円 96,000円
3年 72,000円 108,000円 144,000円
4年 96,340円 144,510円 192,680円
5年 121,640円 182,460円 243,280円
6年 147,420円 221,130円 294,840円
7年 173,520円 260,280円 347,040円
8年 199,900円 299,850円 399,800円
9年 226,460円 339,690円 452,920円
10年 253,120円 379,680円 506,240円
11年 279,820円 419,730円 559,640円
12年 306,900円 460,350円 613,800円
13年 334,360円 501,540円 668,720円
14年 362,120円 543,180円 724,240円
15年 390,000円 585,000円 780,000円
16年 417,960円 626,940円 835,920円
17年 446,340円 669,510円 892,680円
18年 475,020円 712,530円 950,040円
19年 504,000円 756,000円 1,008,000円
20年 533,320円 799,980円 1,066,640円
25年 684,160円 1,026,240円 1,368,320円
30年 842,620円 1,263,930円 1,685,240円
35年 1,009,160円 1,513,740円 2,018,320円
40年 1,183,580円 1,775,370円 2,367,160円
45年 1,365,260円 2,047,890円 2,730,520円

パートでも入れる企業型確定拠出年金

確定拠出年金を退職金制度の位置付けで導入している会社もあります。

確定拠出年金の特徴として、受取金額や受取り方法を自分で決められる年金制度で、資産運用の成果次第では最終的に受け取る金額を掛け金以上に大幅に増やす事ができます。

その一方で、資産運用の成果次第では最終的に受け取る金額を掛け金以下に減少させてしまうリスクも伴います。

掛け金は原則企業が拠出します。会社の掛け金にプラスアルファとして、自分の給与から上乗せで毎月積み立てる事もできます。

積立金を元手に資産運用する仕組みになっており、リスクを取りたくなければ「元本保証型」の定期預金にまわす事もできます。

資産運用して元手を増やしたければ、「価格変動型」の商品を購入し投資する事もできます。

最終的に受け取れる金額は運用次第なので人によってバラバラです。

受取るには原則60歳を迎える必要があり、それまで自由に引き出す事はできません。

パートの退職金はいくら貰えるのか【まとめ】

いかがでしたか?退職金制度や掛け金によっては、貰える退職金に雲泥の差が出ることが分かって貰えたかと思います。

たとえ中退共制度の掛け金が一番少ないケースであっても、5年で約12万円、10年で約25万円も退職金がでます。

ましてや、パートタイマーとして10年、20年働いても、そもそも退職金制度のない会社だったら1円も支給されません。

退職金制度があるのと、無いのとでは日々のお仕事に対するモチベーションも変わってきますよね。

長年働いたあとで「退職金がない・・・」と知ってガッカリしてもあとの祭りです。入社前にしっかり確認しておきましょう。

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5歳と15歳の子どもを育てる主婦。ふだんは清掃員のパートをしています。このブログではパートタイマーの当事者として、働く女性の職場改善や権利について語ります☆彡
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