「パートをパワハラが原因で辞めたい。でも悔しい一矢報いたい。」
あなたは今、パワハラされて我慢していませんか?
自分が相手に言い返したり、抵抗する事で回りの同僚に迷惑がかかるかもと、ずっと耐え忍んでいませんか?
辞めてもいいのだけれど、自分が辞める事で喜ぶ人間がいる事に悔しさを覚えていませんか?
そんなキツイ状態のあなたを応援するページです。この記事では少しでも自分が損せずに、相手に一矢報いる退職の仕方を紹介します。
パートでも被害に遭うパワハラの定義
厚生労働省より、パワーハラスメントとは「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定義されています。
パワハラは6類型に分類されています。
パワハラの6類型 | 内容 |
---|---|
身体的な攻撃 | 殴る、蹴る、物を投げつけられるなどの暴行。 |
精神的な攻撃 | 人格否定、侮辱、暴言、脅迫を受ける。 |
人間関係からの切り離し | 隔離、仲間外れ、無視される。 |
過大な要求 | 遂行不可能な仕事の強制。 |
過小な要求 | 能力や経験を考慮しない雑用ばかり指示される。 または仕事が与えられない。 |
個の侵害 | 私的な事について詮索される。 |
ボクの同僚で仕事でミスをして、みんなの前で丸刈りにされた人がいたけど、あれってパワハラなのかなぁ?
おつりが来るほどのパワハラです。6類型のうち「身体的な攻撃」「精神的な攻撃」にあてはまります。
パートでありがちな非パワハラ例
シフトを週5日入れてほしいとお願いしたのに、週3日しか入れてくれなかったけど、これはパワハラ?
パワハラとは言えません。シフトはある程度希望を考慮してくれると思いますが、全員の要望を100%叶える事が絶対ではありません。
「業務の適正な範囲」を超える行為が該当することがパワハラ認定の前提にあります。
逆に言うと、あなたが受けた仕打ちが「業務の適正な範囲」を超える行為であったと証明できなければなりません。
☆ばっくれ辞めを考えているならこちら。
パートでも被害に遭うパワハラの調査結果
厚生労働省の実態調査について、一部を抜粋します。
多くの人がパワハラ被害にあっており、身体的・精神的に支障をきたすケースが少なくない事が見てわかります。
出典:厚生労働省ホームページ→平成28年度 職場のパワーハラスメントに関する実態調査
パワハラをしてくる相手には本当に腹立たしいですが、自分が世の中で一番不幸という風には考えず、誰にでも起こり得る事だと割り切って、対処方を学んで実践しましょう。
パートでも被害に遭うパワハラ対策
パワハラの証拠を集める
いずれかの方法で記録づくりをしましょう。記録=武器です。武器がないと敵とは戦えません。しっかり準備しましょう。
<有力な証拠アイテム>
1. 録画、録音(暴力、暴言)
2. メールの記録(言葉の暴力)
3. ノートにメモ(日付、受けたパワハラ内容を具体的に記録)
4. 精神科を受診した診断書、処方箋(お薬手帳)の記録
特に3番の「ノートにメモ」する場合は、5W1Hを意識して詳細を記録してください。
5W1Hとは?
When, Who, Why, Where, What, How, のことで、報告・連絡・相談するときの必須アイテムです。
「いつ」「誰が」「なぜ」「どこで」「どのように」「なにを」あなたにしたのか?
少し練習してみましょう。
先ほどの例文を5W1Hに分解します。
Who (誰が):ブラック部長が
Why (なぜ):私の作成したプレゼン資料の内容に激高し、
Where (どこで):事務所で他の社員がいる前で、
How (どのように):プレゼン資料を破って私に投げつけて
What (なにを):「給料泥棒」「お前なんかどこに行っても役に立たない」などと人格否定ともとれる暴言を浴びせられた。
こんな感じで誰が読んでも解釈が1つしかできないよう、明確に詳細をメモしてくださいね。
パワハラを第3者(労働基準局)に相談する。
武器が揃ったら次は第3者へ相談にいきましょう。
順番としては、まず社内の相談窓口へパワハラを報告し、会社として是正するよう求めましょう。
しかし、中小規模の会社では相談窓口がなかったり、そもそもトップの社長がパワハラをしてくる相手だったり、社内では自己解決ができないケースがあります。
そういう場合は外部の相談窓口を利用しましょう。以下が定番の相談機関です。
個別労働紛争のあっせんを行っている都道府県労働委員会・都道府県庁
法テラス (日本司法支援センター)
みんなの人権110番 全国共通人権相談ダイヤル
かいけつサポート
一番上の都道府県労働局とは労働基準監督署や公共職業安定所を指します。
相談だけでなく、もう最初から訴訟を起こして損害賠償請求など視野にいれている場合は、法テラスへの相談がおすすめです。
☆退職を視野に入れるなら有給休暇の消化を忘れずに。
パワハラが理由でパートを辞める場合
パワハラによるストレスで身体的・精神的に異常が現れている場合、早く次の職場を探す方が賢明です。
でも、「辞めてもいいのだけれど、自分が辞める事で喜ぶ奴がいる事が悔しい」と感じませんか?
それでは最後に、相手に一矢報いて、且つ自分自身が損をしないための辞め方を紹介します。
パワハラでパートを辞める:退職届は「会社都合」にする
自分から辞める時は「一身上の都合」という自己都合退職で辞めるのがふつうです。
ですが、パワハラが原因で辞めるのに自己都合退職だと泣き寝入りも同然です。
なぜなら、失業保険(失業給付)の支給開始時期や支給期間は会社都合退職のほうが優遇されており、なによりパワハラ相手に一矢報いることができないためです。
失業保険(失業給付)について詳しくはこちらの記事。
パワハラでパートを辞める:退職届を会社が受け取らない場合
パワハラで会社都合退職の退職届が出された場合、「はい、そうですか」と素直に受理してくれる会社は少ないと思います。
会社としては何としてでも自己都合退職にしたいのです。
つまり、パワハラであなたを特定受給資格者(会社都合退職者)にしてしまった人間は、あなただけでなく会社にも不利益をもたらした張本人というわけです。
大抵の会社は、そんな人間には何らかのペナルティを与えるはずです。これで一矢報いることができます。
だからこそ、「職場のハラスメント放置による会社都合退職」で辞める意義があります。
ですが、理由をつけて退職届の受理を拒否され続ける事もあり得ます。
そんなときは対策として、退職理由を「会社都合」とし、郵便局の内容証明で送りつけましょう。
内容証明を利用すれば、自動的に会社が退職届を受け取った記録が残ります。
パワハラでパートを退職後:まだ「自己都合退職」にしてくる時
会社が「会社都合退職」の退職届を受け取っても、ハローワークへの届出が「自己都合退職」になっている悪質なケースもあります。
退職したからといって油断せず、退職後に受け取る「離職票-2」に記載の離職理由を確認してください。
ここが間違っていれば「記載された離職理由に異議があるかどうか」の確認欄で、
異議ありに印をつけて、ハローワークに会社都合退職である事を主張してください。
この時、事実を証明する必要があるため、揃えた証拠1式を持参しましょう。
パートをパワハラが原因で辞めたい。【まとめ】
いかがでしたか?最後に箇条書きでまとめます。
自分に対する仕打ちが、パワハラ6類型に当て嵌まるかチェックする。
パワハラの証拠を集める。5W1Hを意識する。
証拠を集めたら第3者へ相談する。
パワハラで辞めるときの退職届は「会社都合」にする。
会社が退職届を受理しないとき、郵便局の内容証明で送りつける。
離職票-2の退職理由をチェックする。
なるほど。パワハラを受けたときの泣き寝入りしない退職方法がわかったよ。
良かった。私もパパも、そしてあなたも社会の役に立つ人間です。
パワハラが横行する職場なんか捨てて、あなたの能力を発揮できるパート先が見つかる事を願っています。
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