「パート就労中に妊娠が発覚。いつ辞めようか考え中。。」
という感じで、辞めるタイミングを見計らっているパート主婦の方がいるかと思います。
妊娠=退職、という連想をしてしまいがちですが、知らないと損をする妊産婦を援助する制度があります。
最後まで読んでもらえれば、今すぐパートを辞めるのが良いか?パートを継続するのが良いか?
辞めるベストなタイミングがわかりますよ。^^
妊娠が理由でパートを辞める前に知っておくべきこと。
まずは、新しい命を授かることができたこと、おめでとうございます。
ここでは、妊産婦のための休業請求や給付金について紹介します。結論から言いますと、これらの制度は使わないと損です。
取得条件が揃うのであれば絶対に使って欲しいです。1つずつ説明していきます。
パートでも取れる産前産後休業
産前産後休業の申請を会社に行う事で、産前6週間(多胎児は産前14週間)を休業できます。会社はこれを拒否する事はできません。
産後8週間は申請の有無に関わらず、休業取得が義務付けられています。(労働してはいけない期間になります)
従って、通常の出産では14週間、多胎児出産では22週間が産前産後休業期間になります。
産前産後休業中は会社からの給与は無給となるのが一般的です。
パートでも貰える産前産後休業期間中の手当
産前産後休業中は会社からの給与は無給となってしまうため、その期間の収入補填をする制度があります。
それは出産手当金という健康保険から提供される制度です。
正社員・契約社員・アルバイト・パートタイマーなど雇用形態は関係なく、健康保険に被保険者として加入していることが条件です。
パートでも貰える出産手当金の支給額
出産日前42日(多胎児妊娠は98日)から、出産後56日の合計98日(多胎児妊娠は154日)の範囲内で、会社を休業した期間を対象に出産手当金が支給されます。
出産が出産予定日より遅れた場合、遅れた日数分に関しても、上記日数にプラスして出産手当金が支給されます。
【計算式】
支給開始日の以前12ヶ月間の各標準報酬月額を平均した額 ÷ 30日 × 2/3 × 休業日数
【例】12ヶ月間の各標準報酬月額:17万円
こども1人を出産予定:休業日数98日間
170,000 ÷ 30 × 2/3 × 98 = 370,222円
※端数切捨てなど考慮せず計算しており、実際の支給額と誤差あり。
パートでも取れる産前産後休業+有給休暇のコンボ
産前産後休業を取得し、休業期間中に出産手当金をもらえる事が妊産婦の特権である事は理解いただけたと思います。
産前産後休業に入る前に、現在手持ちの有給休暇を全て消化しましょう。
有給休暇の手持ち日数はこちらの記事を参照。(パートでも有給休暇はもらえます)
有給休暇は労働者の「時季指定権」がある一方で、会社には「時季変更権」があるため、取得日は会社と相談して決めましょう。
悪阻がひどい日などは、無理して働かずに有給休暇で休ませてもらうよう、事前に相談しておくといいですね。
妊娠が理由でパートを退職する時のベストなタイミング
産後は子育てに専念したくて、パートは辞めたいと考えている前提で話をします。
損をしないで、出産手当金を満額受け取ってから辞めるのがベストな訳です。
つまり、退職する時のベストなタイミングは産後8週間後の休業後になります。
でもそうなると、出産後に働く意思がないのに産前産後休業を取得し、それまで会社に籍を置いておく事になります。
上司が女性で理解のある方なら、そのような調整もしてくれるかも知れませんが、男性が上司の場合は「さっさと辞めてくれ」なんて思われたりする懸念があり、よろしくありません。
そういう時は退職の意向は産後に伝えるのが得策です。
注意点として、もともと辞める気だった訳ではなく、出産後に体調がすぐれないとか理由は後付けにすればいいでしょう。
妊娠が理由でパートを退職する時のベストなタイミング【まとめ】
いかがでしたか?
もし、出産手当金という生活費を受給できる条件でパートをしている場合、これを捨てて今直ぐ辞めるのは勿体ないですよね?
(月給17万円の人なら、お休みの間に37万円も貰える訳ですから!)
妊娠と出産は女性にしかできない大仕事ですし、その機会に恵まれたとしても、一生のうちで数えるくらいしか機会がありません。
会社に悪いとか、周りに迷惑が掛かるとか、そういう風に考えさせられる日本の社会がどうかしてると思います。
妊産婦を援助する制度を有効に活用するのは当然のことなので、気にせず権利を行使しましょうね。
会社はマタハラを防止する義務があります。マタハラしてくるような時代錯誤の人間は躊躇なく訴えてやりましょう。
最後に注意点
妊娠が分かった段階で上司には早めに報連相しましょう。
いくら上記のような休みを取得できても、出勤日に体に負担をかけてしまってお腹の中の赤ちゃんに何かあっては大変です。
立ち仕事を減らしてもらうとか、力仕事は免除してもらうとか、しっかり伝えておきましょう。
万一、従業員に連絡が行き届いていなくて、力仕事など頼まれても
「申し訳ありませんが、妊娠中で重たいものは持てません。」とはっきり断りましょう。
お腹のこどもを守りつつ、妊産婦を援助する制度を有効利用して最大限の恩恵を受けてくださいね。
退職する際は退職金が出るかも事前にチェックしておきましょう。
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